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十二士島(じゅうにしじま)連続獣化事件〜弐〜(※R18指定・AIイラスト注意)

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十二士島(じゅうにしじま)連続獣化事件〜零〜(※AIイラスト注意) - タカショーの雑多な部屋

十二士島(じゅうにしじま)連続獣化事件〜壱〜(※R18指定・AIイラスト注意) - タカショーの雑多な部屋

 

 

 

<前回までのあらすじ>

 事故死した十三(じゅうそう)閏支郎(じゅんしろう)の莫大な遺産を相続するため、彼の私生児である12人の子ども達が、十二士島(じゅうにしじま)に集まった。

 昼食中に走師郎(そうしろう)・ディッセムが柴犬に変身してしまう。さらに、女子達が入浴中に、1人が悲鳴を上げて……。

 

 

<登場人物紹介>

弐志如華(にし・じょか)

高校2年生

2月4日生まれ

163㎝83㎏

O型

 

※AIに生成させた弐志如華のイメージ画像

 

 病弱な妹の面倒を見て行く中で、将来は看護師になろうと決意した。現在は私立高校の看護コースに通い、日々勉強中である。

 スウィーツが大好きで別腹と言い聞かせて食べていたら、太ってしまった。今はダイエット中だが、ついついカロリー過多の料理を作ったり、外食したりして、中々痩せられない。

 おっとりした性格で、気配りも出来て、多くの人から好かれる。しかし、男性と付き合ったことは一度もない。男性達のラブコールに全く気付いていないようだ。

 遺産の使い道は、妹の病気を治せる名医の手術代。

 

<本編>

「いやあああああああああああああああ!」

 

 長江が湯船に浸かった直後、ジェットコースターの乗客の叫び声を上げた。彼女は、茶色い獣毛が生えた自らの手を凝視している。ごわごわした獣毛は瞬く間に全身に広がり、彼女を異形の姿へ変えていく。

 

「長江ちゃん!」

「この風呂に変身作用が?」

 

 女子達は一目散に湯船から出る。如華は長江の体をいたわろうと近づくが――。

 

「こ、来ないで!」

 

 長江は指がくっついて蹄になった手を上げて、他者の接近を拒む。彼女の口から牙がはみ出して、口と鼻が前へ伸び出す。鼻は平べったくなって穴が大きくなり、黒ずんでいく。黒い豚の鼻だ。耳は頭頂部に移り、真ん丸になる。

 

※AIに生成させた温泉でイノシシ化した長江のイメージ画像

 

「見ないで……」

 

 彼女は両手を地面につけて、泣く泣く四つんばいになる。華奢な体は丸みを帯びて、ブクブクふくれていく。尻からは細長い尻尾が出てきて、素早く左右に動く。だんだんと人間の部位が失われていく。

 彼女は鼻から大量の空気が入ってくるのを感じる。鼻がフガフガと音を出して、小刻みに動く。歩こうとすれば、両手を地面に付けたまま、前進しなければならない。自分が人間以下のケダモノになってしまったことに、彼女は驚きを隠せない。

 

「陰神様、何で!? 私を動物に、フゴォ!」

 

 四つ足に慣れない彼女は腹から倒れる。腹と地面の間に違和感を覚える。何か細長いモノのような、まさか……。

 

「あれは睾丸? オスになったのかしら……」

 

 優卯美の一言で、長江の頭はパニックになる。イノシシになったばかりか、ペニスが生えてしまった。しかも、細長くて先端がねじれている異形のイチモツ……。彼女(彼?)が起き上がると、野球ボール大の睾丸がブラブラ揺れる感覚を知ってしまう。

 

「ブウウウウウウウウウウ!!」

 

 理性を失った彼女は暴走車のように走り出す。猪突猛進にぶつからぬよう、女性達がよけていく中、水麗だけは真正面に立っていた。

 

「あぶなっ!」

「ホワァ!」

 

 水麗は風呂桶で長江イノシシの頭をぶん殴り、気絶させた。彼女の勇気ある行動に、拍手が巻き起こる。

 

***

 

 長江が目覚めると、10人と1匹の視線が集まっていた。彼は前脚で顔を隠して(顏が大きいので目の辺りしか隠せない)、泣きじゃくりながらつぶやく。

 

「さっきはごめんなさい。自分の体が変わった事実が、受け入れられなくて……」

「長江ちゃん、泣かなくていいよ」

 

 如華は長江の頭を優しくなでる。イノシシになっても、彼女のさらさらした紫の長髪は残っていた。

 

「それにしても、また変身した人の近くに霜奈さんがいたとは……。ますます疑わしいッスね」

「おい! こんな時に犯人探しはやめろよ」

 

 葉太は睦樹に睨まれてもお構いなしに、独自の推理を展開する。

 

「いいッスか? 犬に変身したソーシロー君の隣に座っていた、十三氏の指紋が付いた物を持っている、イノシシに変身した長江さんと同じ風呂に入っていた、3つも霜奈さんが絡んでいたッス。三辺合同みたいで、怪しくないッスか?」

「それはたまたまだろう? まだ、どうやって人を動物に変えるかわかってないのに、そういう決めつけは良くないと思う」

「変えた方法は、犯人に直接聞けばいいんスよ!」

「そんな……、ひどいデス……」

「葉太君、言い過ぎよ!」

「おお、陰神様。この呪われし体を元に戻して下さい!」

 

 長江が前足についた数珠をこすり合わせて、怪しい神に祈り始める。その様子を見ていた神助がポンと手を打った。

 

「そうか! 宗教的行為が禁忌に触れたんだ!」

「宗教なんて?」

「ええとですね。ソーシロー君が変身する前にキリスト教のお祈りしてましたよね? 長江さんは陰知己教の数珠をつけたまま風呂に入った。まだ2つしか確認できていないけど、その宗教的な行為が、この島の宗教に反する禁忌、すなわちタブーに触れたんじゃないでしょうか?」

「なるほど。筋は通るな」

「じゃあ、神社の石像をぶっ壊したら、動物になっちゃうのか?」

 

 イタズラ好きな生弥はタブーを確かめたくてウズウズしていた。睦樹は首を横に振って彼を見つめる。

 

「やめとけって。そんなことして動物になったら、一生野球が出来なくなるぞ」

「ああ、そっか。メジャーで大活躍する大ピッチャーがいなくなるのは困るよな」

 

 生弥は舌を出して、坊主頭をボリボリかく。

 

「とにかく、男子達は風呂入ってヨ。うちと如華ちゃんで料理作るから」

グウウウウウ

 

 タイミング良く皐井斗のお腹が鳴り、長江以外は大笑いした。

 その後、男子達は風呂に入る。最後にソーシローが湯船に浸かり、睦樹と生弥が彼の体を洗ってあげた。

 

***

 

 夕食は麻婆豆腐とチンジャオロースの中華料理だった。少し辛い味付けにしてるため、皆が汗を垂らしながら食べている。

 

「2人はこれを食べてね」

 

 ソーシロー犬の前にドッグフード、長江イノシシの前に木の実や果実が入ったボウルを如華が出した。

 

「オーノー! ミーのフード、バッド!」

「こんなの酷すぎる。神罰が下るでしょう!」

「そう言われても、動物の姿で人間の料理食べたら死ぬかもしれないし、食糧庫に犬用とイノシシ用の食材ボックスがあったから……」

「はいヨ。十二支の動物、全部あったヨ」

 

 子ども達全員が十二支の動物に変身することは、十三氏にとって確定路線のようだ。ソーシローは渋々喰い始めたが、長江は鼻を鳴らして頭を横に振る。

 

「フガフガ。嫌よ! 絶対にイヤ!」

「困ったなぁ……」

「さっきのソーシローみたいな動物人間の姿になれば、食べられるんじゃないか?」

 

 睦樹がさらっと言うと、長江は目を輝かせてドアへ向かい、頭をぶつけ始める。

 

「行きましょう、神社へ!」

「今から行くのか……」

 

 睦樹が怪訝な表情を見せる。ソーシローはさっきのマッチョな自分を思い出して、尻尾を左右に振る。

 

「ミーも行きたい!」

「俺も行くぜ!」

「わ、私も行きます」

 

 こうして、睦樹・如華・生弥・長江イノシシ・ソーシロー犬の3人と2匹が、夜の十二士神社を訪問することになった。

 

***

 

 神社の本殿にたどり着けば、十二体の動物の彫像視界に入る。

 昼の時よりも異様さが増しており、始めて見た睦樹と如華は開いた口がふさがらない。

 

「何とまぁ。ここまで忠実に作ったものだ」

「十二支の島というのが、よくわかるね……」

「レッツ、トランスフォーム!」

「もう四つ足なんて嫌! 変身、変身!」

 

 2匹はそれぞれの動物の彫像の前に立つ。彫像と目を合わせると、体がマグマのようにボコボコ脈打ち始める。

 

「ひいっ!」

「キモッ!」

 

 あまりにも変身の様子がグロテスクなので、2人は目を閉じる。生弥は自分に言い聞かせるようにつぶやく。

 

「油断するなよ。ここからエッチな動物人間になるから……」

 

 ソーシローは腹筋が6つに分かれた筋肉隆々の柴犬獣人になり、よだれを垂らしていきり立つ肉棒を見ている。

 

「オー、ビッグガイ!」

「おっ、今回は正気だな、ソーシロー」

「ウェル……、ナガエさんは?」

 

 長江の方は体がぶくぶくにふくれて、荒い呼吸を繰り返しながらゆっくり立つ。相撲力士のように全身に肉が付いていて、ケモノ臭さが倍増している。

 

※AIに生成させた猪獣人と化した長江のイメージ画像

 

「ブフゥ、どうなって?」

 

 彼の声は野太いおっさんと化している。股間を見れば、男根がヘソまで届く長さになっている。だが、驚くべきはそこでない……。

 

「で、でかっ!」

 

 長江の金玉なボーリングのボール大に膨れ上がり、皮袋が給食着の袋のように垂れていた。性欲は柴犬獣人の倍以上あり、今すぐにでも抜きたかった。

 

「フガァ……。で、出るぅ!」

 

 大量の精液が汚いアーチを描いて、ソーシローの体に滝のように降り注ぐ。たちまちにして、ソーシローは粘っこい精液に包まれ、イカ臭くなった。

 

「ファック! ベリーバッド!」

 

 ソーシローは鼻を押さえようとすれば、マズルがボルゾイのように細長くなった。

 

※AIに生成させた異様にふくれたマズルのソーシローのイメージ画像

 

「鼻が変だぞ!?」

「ウップス! これはロングノーズ、ピノッキオみたい? ウェル……」

 

 ソーシローが手に力を込めると、手がフライパン大に巨大化する。大きな手で長江の体を持ち上げて無邪気に笑う。

 

「離せよ、ゴラァ!」

「オー! イッツイージー、イージー!」

 

 彼は長江を下ろすと、今度は足をふくらませる。足のサイズは倍以上になり、座布団大になった。どうやら、彼は鼻先や手足を巨大化させる特殊能力を得たらしい。

 

「ワーオ、エンジョイ!」

「おい、ソーシロー。早く戻らんと犬に戻っちまうぞ」

「いや、その前に風呂に入らないと……」

「くちゃい……」

 

 ソーシローは肥大化した手足を動かしてはしゃぎ、長江はひたすら男根を握って、人のいない方向へ射精を繰り返す。

 結局、2人は動物体型に戻るまで“遊び”をやめず、晩飯は動物用になってしまった……。

 

***

 

 夜の9時を回ると、子ども達は部屋にこもって、寝る準備を始める。長江は布団が暑いので、冷えた床の上で眠ることにした。

 

「こんな酷い姿に、どうして……」

 

 彼は前足首につけた数珠をこすり合わせて、陰神様に問いかける。幼少期からの信仰が揺らぎつつあった。

 

「そう言えば、あの時……」

 

 彼は数年前、陰知己教の教会で、父が信者に対してイケナイ行為をしていたのを思い出す。

 

 長江の育ての父は陰知己教の総裁で、高齢の理事長に代わって、教団の経営や布教を行う事実上のトップだ。彼は長江が赤ちゃんの時に母と結婚した。長江は彼の艶のある声で語る宗教講義が大好きだった。

 ある時、長江は教会で、信者の子ども達とかくれんぼで遊んでいた。彼女は掃除用具が入った物置の中に隠れていた。物置の扉のすき間から、外の様子をうかがっていた。

 

「ここなら誰も見ていないよ」

「はい……」

 

 彼女の父が、小柄な若い男と手をつないでいた。2人はズボンを下ろして、下半身を露出する。

 

「この聖液を塗れば、気持ち良さが段違いだよ」

 

 父は白いクリームを手にべったり付けて、男の尻の穴の中に突っ込む。男は淫らなあえぎ声を上げて、体をビクッと震わせる。

 

「この辺でいいだろう。じゃあ、入れるよ」

「おっ、お願いします!」

 

 父が男の尻穴の中にイチモツを入れると、一心不乱に腰を振り始めた。その様子があまりにも衝撃的で、以後何度も同じ内容の夢を見ることになる。

 父は陰神様のことを語っている時よりも、清々しい笑顔を見せていた。男同士で性交するのはとても気持ち良いのだろうか? 宗教的に良くない行為と分かっていてもヤってしまうのだから。

 

 自分がこんな姿になったのは、父の罪のせいと言い聞かせて、彼は眠りにつく。夢の中では、また父が男女をはべらせて、大乱交パーティーを行っていた。

 

***

 

 2日目の朝を迎え、10人と2匹が起きてきた。人間用の朝食はバターがぬられたパンと目玉焼きとコールスローとご飯だった。

 

「うんめぇなぁ」

 

 生弥がパンをほおばって、満面の笑みを浮かべている。

 

「能天気で羨ましい」

 

 優卯美は生弥を横目で見ながら、ムスッとした表情を浮かべる。

 

「ハァ。いつまで人間でいられるか、分からないヨ」

「神助の言う通りだとしたら、下手に出歩かない方が良さそうだな。誤って島の大事な物を壊したら、動物化するかもしれないし」

「せっかくの良い天気なのに、もったいないデス」

「色々な遊び道具持って来てるから、それで遊びましょ?」

 

 人間の子ども達は、館の中にこもる流れになってきた。彼らの話を聞いていたソーシローは、長江の前足をつついて話しかける。

 

「ミー達、山にゴーイングしよ」

「山登りするの……?」

「お2人さん、山登りするなら、キノコ採ってきて下さいね。この時期、美味しいマツタケやシイタケが採れますから」

 

 神助がソーシローの方を向いて言う。ソーシローはキノコ狩りをしたことがないので、その場で回って荒い息づかいになる。

 

「マッシュルームコレクター! エキサイティング!」

「何で、キノコ狩りを……」

 

 長江は不服そうに蹄で床をガリガリと削り出す。

 

「陰神様が、キノコに飢えた子ども達の腹を満たすために、長江さんをキノコ探すのが上手いイノシシに変えたんじゃないかな?」

「なるほど。これが、自己犠牲的な変身なのですね!」

 

 睦樹の言葉で、彼は目と鼻の穴を広げてキノコ狩りに前向きになった。2匹は朝飯を平らげると、さっと外へ出て山へ向かう。

 

「さすが、小説家。人の心を動かすのが得意ッスね」

「それほどでもないよぉ」

「2人とも動物になっても、明るくて助かるわ……」

 

 如華は手を合わせて、これ以上の動物化が無いようこっそり願う。

 

「今から元に戻す薬の研究をするから、部屋に入らないで。あと、昼飯はいらないから」

 

 優卯美はそう言って、2階の自室へ入っていく。

 

「ほんじゃあ、外に出ずに時間をつぶすか」

 

 睦樹は小説の執筆、文吾はパソコンいじり、葉太は数学の証明で自室へこもった。それ以外の子ども達は床の上に人生ゲームのマップを広げて遊び始める。

 

「皐井斗君もやりましょ?」

 

 皐井斗は1人離れて、何やらもじもじしている。

 

「あ、あのぉ、スケッチしに行きたくてぇ」

「外に出たら危ないですよ!」

「ここで、俺らをスケッチするんはアカンの?」

「い、いやぁ、人よりは、動物を……」

 

 彼はソーシロー犬や長江イノシシをスケッチしたかったが、中々言い出せなかった。

 

「神社や石像を描かなければ、多分大丈夫だと思いますけど……」

 

 神助は煮え切らない解答をする。人の変身がかかった話なので、はっきり言い切って間違っていたら怖いのだ。

 

「じゃ、行きますぅ!」

 

 皐井斗はスケッチブックを脇にかかえて、外へ出て行った。彼は先に山へ行った2匹を追いかける。

 

***

 

 神社の裏の山の中で、長江とソーシローは次々と美味そうなキノコを見つけていた。

 

「マッシュルーム、メニィメニィ!」

 

 ソーシローはキノコの周りを掘ってから、キノコを根っこごとカゴの中へ入れていく。長江もいくつか見つけていたが、彼の嗅覚と行動力の高さに勝てなかった。

 

※AIに生成させたソーシロー犬と長江イノシシがキノコ狩りをしているイメージ画像

「神からの恵みが、こんなにあるのは素晴らしい……」

 

 彼は鼻を動かして、キノコの香りを嗅ごうとしたが、別の臭いが入ってきた。土と汗が入り混じった臭いだ。それはソーシローの尻の方から漂ってきている。

 

「フンフンフン」

「ギャウン?」

 

 長江は本能を抑えられずに、ソーシローの尻に鼻を突っ込む。人間の頃なら悪臭と判定する臭いだが、今の彼にとっては心地よい香りに感じられる。ソーシローは後ろ足で長江を蹴るが、一向に離れてくれない。

 

「ユーアークレージー! ドンタッチミー!」

「あぁ、好き!」

 

 彼はイノシシと柴犬の対格差が、父と若い男の体格差に似ていると思った。父とは血がつながっていないが、小さいオス好きという性癖は受け継がれているようだ。彼は舌を出して、柴犬の尻を丁寧に舐め始める。

 

「キャウン!」

 

 ソーシローは長江の舌を不快に思っていたが、次第に尻を突き出して頭を下げてしまった。

 

「ホワイ、からだが……」

 

 柴犬の尻の中を十分に舐めほぐしたら、イノシシのペニスが入り始める。穴一杯に大きい棒が入る痛さで、ソーシローはギャンギャン吠える。しかし、長江に体を押さえつけられて抵抗が出来ない。

 

「ごめん、ごめんね……」

 

 長江は謝りながら、ソーシローの体を突き始めた。ソーシローの前立腺を刺激し、さらに精液を流し込む。ソーシローはこの痛みと中に注ぎ込まれる猪ジュースが、ジェットコースターに乗った時の高揚感に思えてきた。

 

「ファ、ファ、ファンタステイイイイイイイイック!」

「ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 

 山をとどろかす猪と柴犬の熱い交尾の咆哮。この2匹を見て、人間と思う人は誰もいないだろう。野性の本能に任せて、紫の長髪が生えたイノシシが半狂乱で腰を振り、七三分けの茶髪の柴犬は興奮して肉棒から汁を垂らしていた。

 

 その様子を、皐井斗がしげみの間から隠れて見ていた。彼は動物同士のエッチなシーンが見られて、大きく口を開けて、勃起しながら、筆を高速で動かしている。

 

「すごいよぉ。ここは美の宝庫だよぉ」

 

 彼はにこやかな見た目と裏腹に、とんでもない異常性癖の持ち主だった……。

 

(続く)